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故郷・北海道の物語

アイヌ民族と私

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 『アイヌ民族と私』


 私が子どもだった頃、アイヌ系の人たちが身近にいた。

 小学校4、5年生だった頃住んでいた末広町のアパート

 に、アイヌ系の女の子がいたのを記憶している。


 目がぱっちりした、とってもかわいい子だったけれど

 同学年なのに、二の腕など とても毛深かったし、

 眉毛も黒く、濃かったのを覚えている。

 どこか、異国情緒のある感じだったと思う。


 1970年(昭和39年)、静内町真歌の丘に建てら
 れた シャクシャイン像。
 建立の目的は、観光目的ではなく、松前藩と戦
 ったアイヌの記憶を伝えるため、という。

ケンかをしたとか、そういうことではないのだが、
「毛深い」ことを言いつのってしまったことがあった。


黒い瞳のその子が何かを言い返したことは覚えているが、
それから間もなくその家族は引っ越していってしまった。


今回、このサイトを開くために、北海道のことを調べようと思って
真っ先に考えたことは、アイヌ民族の問題である。


今の北海道に残っている地名、ほとんどがアイヌ語に由来している。
それなのに、アイヌ民族のことを、私は、全く知らないと言っていい。


「コマシャイン」や「シャクシャイン」に、特に興味がある。

アイヌ民族と松前藩・和人との戦いが、どのような経緯の中で
起きていったのか、調べようと思っている。

まず、「シャクシャインの乱」を調べてみたいと思って本を買い求めた。


1冊は、『シャクシャイン戦記』(新人物往来社:大森光章著)
これは、「セブンアンドワイ」で購入。


もう1冊は、『シャクシャイン物語』(けやき書房:中野みち子著)。
私の知識レベルからいって、この本を先に読みたいと思ったのだが、
こちらは、絶版になっていた。

ところが、「アマゾン」に古本として1冊出品があり、購入できた。
(「アマゾン」は、便利でいい!)


『アイヌ民族』に関して、私の探究は、まだ始まったばかりである。
ああ!
それなのに……。



2007年、今夏、「白老」を訪れた時、「白老陣屋」の見学をすませ、
次に訪れた「ポロトコタン」(=大きな湖の集落の意)で、私は、
「入りたくない!」
とゴンボをほって(=「ダダをこねる」)しまった。


パートナーのチャコさんは入場料を払って中に入って行ったのだが、
私は、炎天下、ポロトコタン近くの道路脇に車を止めて待っていた。


北海道らしくない、今年のあの炎天下の中、車の中で、
『剣客商売12〈十番斬り〉』を読みながら……。
(何で、こんなところで『剣客商売』?)


私は、ある施設に入るのに、「入場料」を払うのには、まったくモンクはない。
しかし、その施設に入る時に、さらに「駐車料金」が必要だ、となると、
すぐに、カチンときてしまうタイプなのだ。

この時も、そうだった。
(エッ!? 駐車料金が必要なの?それは、ないっしょ!)
と、ゴンボをほって、中に入るのを拒否してしまったのだ。


マア、これが、内地(本州)じゃあ、しかたない!
長野の○○寺に行った時も、駐車料金を取られたし、あちらこちらの名刹、
仏閣に行っても、「駐車料金」!

立て込んだ地域にある「名所」「旧跡」などじゃあ、あきらめもする。
しかし、ここは、北の大地・北海道じゃ!

なおのこと、
(駐車料金なんてえのを払ってまでも、中に入りてえなんざァ、思わねえゼ。)
なんて、池波正太郎「鬼平」のような口調が出てしまうんだよね。


で、結局、中に入ったのは、チャコさんだけ。

失敗だった。

今から思うに、あの時、ゴンボをほらないで、中に入って見学をしてくる
べきだった。


そうすれば、アイヌ民族の勉強のいい取っかかりができたのだ。

ああ、ほんと、はんかくさい(=おバカな)ことをやってしまったよ。

P.S @

今から思えば、「白老陣屋」の見学にたっぷり時間をかけたのでちょっと
疲れが出ていたのだろう。

もう一つ見学となると、またたっぷり時間もかかるしなあ、なんて思っている
ところで、「駐車料金」が出てきたのがよくなかった。


弟夫婦の住む「八雲」へ可能な限り早く着きたい(その間、まだまだ約160q)、
そういう気持ちも先に立っていたように思う。


2週間という旅行日程の中で、様々な予定を、うまく消化したかった。
チャコさんと一緒の時間。
弟夫婦と一緒の時間。
母と一緒の時間。

限られた日程の中、この日は、弟たちとの時間を、できるだけ早く持ちたかったようだ。


P.S A

八雲町の弟夫婦のところで、夜、酒のサカナで出てきた「タコ」のトンビ(口の部分)。

まだ商品化されていない試しのものらしいが、これがまた、美味かった!


「イカ」のトンビは小さなものだが、さすが「タコ」のトンビは大きくて、しかもやわらかい。

食べでがある。



商品化すべきだろう!
             これが、「たこトンビ」。
           八雲の新名物なるか?
P.S B

北海道の弟から、メールが届いた。


「アイヌ民族の関係ですが八雲の落部出身で辨開凧次郎という人物がいましたが、

この人は
八甲田山で陸軍歩兵部隊100数名が行軍訓練中に遭難し、大半が

帰らぬ人になりましたが、
その時のアイヌの捜索隊を率いたリーダーです。

新田次郎の「八甲田山死の咆哮」にも登場しています。


辨開凧次郎は名伯楽(優秀な獣医)として
道南全域で活躍したようで、

馬の産地であった
黒松内町では貧しい農家からは治療費をとらないという

こともあり神様のように感謝されていた
ようです。また、大正天皇が皇太子の時

小熊
2頭を献上し、返礼として御所の松をもらい、そのうちの一本が落部の

神社の境内にあります。


辨開凧次郎もなかなか興味深い人間と思いますので関心をもってもらえれば

幸いです。

 
写真を添付しました。
 

古い写真の右端にいるあごひげの生やした
人が辨開凧次郎です。八甲田山での

捜索が
終了し、八雲への帰り途中に弘前で骨休めした時の写真です。また写し

なので見づらくて
すみません。…」



辨開凧次郎」(べんかいたこじろう)という人物については、全く知らなかった。

「辨開凧次郎」を検索を
してみると、次の記事が出てきた。

「The TOSHIBO'S MUSEUM」というサイトのコンテンツ

八甲田山雪中行軍悲話

の中の捜索救護隊の活躍 という記事が出てきた。
 


その2月9日の記述を読むと、北海道から弁開凧次郎以下7名が到着し、

以後、遺体捜索に従事した、とある。



この後、辨開凧次郎とアイヌの人たちは、67日間捜索に協力を続け、4月22日

感謝されて帰路に就いた、とのこと。



どういういきさつで、辨開凧次郎とアイヌの人たちが、捜索に参加することになったのかは

まだよく分からないが、おそらく辨開凧次郎の人柄
が関係しているのだろう。


この辺の詳しい事情については、次に北海道に行った時に、調べてみようと思う。



インターネットで調べた限りでは、去年の10月に、『「辨開凧次郎」顕彰特別展』

というのが、「八雲町落部町民センター」というところで開かれている。

主催は、「辨開凧次郎」顕彰特別展開催実行委員会。

後援が、八雲町、八雲町教育委員会、北海道新聞八雲支局、北海道アイヌ協会八雲支部

となっている。



ま、八雲の弟から情報をもらったあとに、あちこち出かけていって調べるのが一番だろうな!
捜索に従事した辨開凧次郎とアイヌの人たち。

帰路に就く前、弘前市を見学した、とある。


捜索救護隊の活躍
 (4月22日)



弟からのメールでは、その弘前見学の折、

撮った写真とのこと。


一番右の人が、辨開凧次郎。
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