三島由紀夫・三島事件

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 『三島事件起きる…三島由紀夫、市ヶ谷で割腹』




  1970年11月25日、三島由紀夫が、陸上自衛隊

  東部方面総監部の総監室で、割腹自殺を遂げる

  という、三島事件が起きている。


  私が、大学の2年生の時のことである。






     三島 由紀夫 (1956年)

     『ウィキペディア(Wikipedia)』より



1970年(昭和45年)11月25日、午前11時過ぎ、陸上自衛隊東部方面総監部

総監室を、三島由紀夫が「楯の会」メンバー4人と共に訪問。



最初、総監・益田兼利陸将と談笑した後、三島由紀夫と「楯の会」のメンバーは、

総監を人質に取って総監室に籠城。


この時、総監を救出に動いた幕僚の中に、日本刀で切り付けられ重傷を負った

人が出ている(「日本刀」を所持したまま、自衛隊総監部に三島たちが入って

いけるということ自体、どういうことなんだという気がするけどね)。


その後、三島が自衛官たちやマスコミ陣に向けて、バルコニーから自衛隊決起を促す

演説をするのだが、自衛官たちの反発の声や野次に、演説はかき消されてしまう。




演説が野次にかき消される中、口をぬぐうような動作をした三島が

バルコニーから去っていくテレビのシーンを今でも、思い出す。



この後、三島は総監室で、割腹自殺を遂げる。

享年45。腸が飛び出すほどの腹の切り方だったらしく、

介錯が失敗し、三度目で首が落ちたという。

三島のあとに、森田という楯の会の一人も

割腹。介錯をされている。
    バルコニーから自衛隊決起を促す
     演説をする三島由紀夫。




私は、史学科の友人K君(彼は、今、
道南の虫博士として、北海道で有名人に

なっている)から、この報道の情報を受けた。



私は、この時、大学2年だった。

この1年前、1969年(昭和44年)、一浪後、私は、
北海道教育大学函館分校に入学している。



最初、教育科に所属していたが、2年のこの時は、哲学科に移っていた。

哲学科には、たくさんの個性的な学生と教授が集まっていた。

哲学科のメンバーが、ワンダーフォーゲル部や山岳部に所属しているという関係などもあり、

キャンパスに、ワンゲル部や山岳部がテントを張っていたりすると、中に入り込み、夜遅くまで

飲み、語り明かしたりしていた。そんな時期である。




どういう関わりから集まったものか、哲学科、数学科、史学科、国語科等のメンバー8名ほどで、

読書会が続いていた。

月に1〜2回のペースだったろうか。


太宰治やら芥川龍之介、三島由紀夫など、担当のメンバーが作者名と本の題名を伝えて、

会の実施日までにその本を読んでおき、当日提案を受けて、議論し合うというものだった。

手に入りやすいということもあって、ほとんど文庫本が主だったが、それでも45冊近くは読み

合ったろうか。



特に、三島由紀夫の本は、何冊も読み合っていたので、三島の割腹自殺の情報に、私たちは、

かなりの衝撃を受けてしまった。



その後も、読書会はしばらく続いていく。

ただ、三島の本は、取り上げられることはなかった。

あの事件が起きる以前に、すでに、どこかで、三島に対して、異質なものを感じ始めていたのでは

なかったろうか。




大学4年になり、卒論の作成やら就職の準備等で忙しくなる頃には、大学紛争の関係もあった

かも知れない、いつしかこの会は、開かれなくなっていた。




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