地震

故郷・北海道の物語

「縦揺れ」の地震の怖さ

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   1968年十勝沖地震…縦揺れ地震の怖さ』



    1968年(昭和43年)5月16日午前9時48分、

    「1968年十勝沖地震が起きている。

    私は、この時はじめて、「縦揺れ」の地震

    経験している。

    「縦揺れ」の地震は、…要注意である。
      この時の、青森県内の被害状況。 
      青森県では、「国鉄」(現JR)の東北本線が、
      こんなダメージをうけてていた。
      (「強震・青森県を襲う!!」東奥日報社より)


「1968年十勝沖地震」
は、北海道の十勝地方の沖合を震源にした地震なのだが、

1952年、1968年、2003年と過去に数回この地域が震源の地震が発生しているため、

それぞれの地震を区別するため、「----年十勝沖地震」と呼んで、それぞれの地震を

区別している。


「1968年十勝沖地震」は、実際は、震源が「三陸沖」だったのだが、気象庁の

発表の関係からか、「十勝沖地震」の名前が、そのまま使われている。


地震の規模は、M7.9、最大震度は震度5 。

1968年のこの地震で、北海道から東北北部にかけ、甚大な被害が出ている。   


     震源と震度分布図




 ← 震源の位置からすると、「十勝沖」というよりは
    やはり「三陸沖」といった方がいいようだ。



海道函館市、苫小牧市、浦河町、広尾町、

青森県青森市、八戸市、むつ市、岩手県盛岡市

等で、「震度5」を記録している。



しかし、この震度は、おかしい、と言う人もいる。

甚大な被害からして、「震度5」なんてものじゃない

というのだ。


この地震の起きた午前9時48分に、私は、市電の五稜郭公園前電停近くにあった

予備校で、数学の講義を受けていた。


私は、大学受験に失敗して浪人生活中だった。


最初、軽い揺れが来て、数学の先生が、

「おや、地震のようですね。うん、エー、地震と言えばですね…。」

と言ったあたりで
ドーンという突き上げが来て、周囲が縦に揺れだした。


「縦揺れ」の地震である。



「みなさん、急いで外に出てください!!」


外に飛び出して行って、そこで見たものは…。



は、縦に踊っていた。

自動車はジグザグ走行。



視点が定まらないのでそう見えるのだろう。

立っていられなくなってみんなしゃがみこんでしまった。



しばらくして揺れがおさまり、教室に戻ったのだが、この時の函館での被害は、あとで

聞いたところでは、函館大学の1階がつぶれて2階が1階部分に落ちたということだった。

けが人、死人が出なかったのは幸いであった。



函館ではこんな被害だけですんだが、北海道から東北北部では、揺れや津波の被害等

のため、52人が死亡、330人が重軽傷を負うという被害が出ている。



建物の倒壊等は、かなりだったようだ。
        むつ市役所の三階(向かって左側)が
         くずれ落ち、天井も窓ワクもメチャメチャ
         になった 。
        (「強震・青森県を襲う!!」 東奥日報社より)
       青森桟橋待合所の被害。
        時計は地震発生時でストップしている。
        (「青森県大震災の記録(青森県)」より)


大きな地震だったわけである。


この時の経験から、地震があると、私は、「横揺れ」か「縦揺れ」かを

まず確かめるするようになった。


「横揺れ」の時は、まず心配ない、と判断をする。

しかし、「縦揺れ」が来た時は…。

「要注意」
(なんて、あまっちょろいことを言っていていいのなナ)

なのである



そして、この「縦揺れ」地震の到来に、今、かなりの覚悟をして

備えを進めていかなければならない。


そういう時期に、来ている。

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